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ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

  ー『自分の感受性くらい』茨木のり子


落ち葉集めの手をふと休めて、心にうかぶのはこの詩。
秋の光のように、やさしく朽ちていくものをも包んであげたい。

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このページは、miwaが2010年11月10日 11:07に書いたブログ記事です。

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